Typoraの使い心地をEvernoteに近づける
EvernoteはMarkdown形式に対応していないため(2017年11月現在)MarkdownエディタとしてTyporaを利用している。逐次プレビューやシンタックスハイライト、多様なエクスポート方法など至れり尽くせりなのだが(詳しくはこちらを参照)デフォルトでクラウドとの連携がついておらずファイル管理を自分でしなくてはならないのがネックである。そこで、今回はTyporaをEvernoteの如く、なるべくファイル管理しているという意識を持たずに使う方法について考察してみる。概略は以下の通り。
- 起動時にTypora専用のディレクトリが開くようにする
- 保存に関する設定
以下、順番に説明していこう。
起動時にTypora専用のディレクトリが開くようにする
Typoraには、ディレクトリを指定するとmdファイルが入っているフォルダをツリー表示してくれる機能がある。これを用いれば、あたかもEvernoteにおけるノートブック別の管理を実現しているかのような気分になれる。Typoraの起動時に指定したディレクトリが開くようにしておけば、下図のように自動的に立ち上がるのでファイルへのアクセスが非常に簡単になる。
方法としてはいつもTyporaを起動するショートカットのリンク先を変更するだけである。ショートカットのプロパティから、リンク先にお好みのディレクトリ(Onedriveをインストールしている人の場合はC:\Users\username\OneDrive\MediaBook_Library\Documents"がオススメ、理由は後述)のパスを以下のように追記する。
"C:\Program Files\Typora\Typora.exe" C:\Users\username\OneDrive\MediaBook_Library\Documents"
当然ながら作成したショートカットを右クリックすれば同じ挙動をするショートカットをタスクバーにピン止めすることもできる。ご参考まで。
保存に関する設定
Evernoteの強みは、ファイルをわざわざ保存する必要がなく自動的に同期される点にある(と個人的には思っている)。Typoraでこれを可能にするための方法を考えてみよう。
自動保存を有効にする
メニューバーのFile→PreferencesでAuto Saveを有効にすることによりこれが実現できる。
自動保存の間隔を変更する
自動保存の間隔はデフォルトで5分になっているが、もう少し頻繁に保存されるように設定しよう。先程のPreferencesから「Open Advanced Setting」をクリック、「conf.user.json」を編集してautoSaveTimerに記載の数字を変更する(こちらを参照)
新規書類の保存
以上で設定は完了だが、ここでTyporaの起動画面から新規書類を作成することを考えてみよう。Evernoteと異なり、(当然ながら)Typoraでは新規作成書類に名前をつけて保存しなくてはならないので一見面倒に思える。しかし、その際のデフォルトは
タイトル:(Evernoteと同じように)一行目の文字列が用いられる
保存先ディレクトリ:現在開いているフォルダや前回保存に使用したディレクトリに拘らずC:\Users\username\OneDrive\MediaBook_Library\Documents(調べた限りではデフォルトの変更は効かなさそうである)
であるため、実際にしなくてはならない操作としては保存先の(疑似)ノートブックを選んでOKを押すだけである。これが上記で当該ディレクトリをオススメした理由である。
感想
ファイルを横断しての検索機能がない等Evernoteとの相違点は多いが機能的に大幅に使いやすくなったように思われる。保存先がOneDriveなのでクラウド同期がなされるし、Evernoteのマークダウン非対応にお悩みの方は是非試してみてほしい。